毎年春にちなんだ子どもたちの話をさせて頂いておりますが、今年はわが家の話をさせて下さい。3月1日。長男の高校の卒業式に出席してきました。
コロナ禍が始まった年に入学し、コロナ禍の制限が続いたままの時期に卒業ですから、高校には全く出入りしたことがありませんでしたし、家庭での長男の姿しか見る機会はありませんでした。
「学校だるい」と毎日バスに間に合うギリギリのタイミングで出て行く姿(たまにリアルに乗り遅れる)や学校からの重要な情報を見逃してミスを繰り返す姿を見せつけられ「中学校時代と何も変わっとらんなあ…」と内心ため息をつくことの多い3年間だったように思います。
そんなこともありかなり無感情で式に臨んだのですが… そこには確かに3年間の成長を積み重ねた高校3年生たちがいたのでした。長男も間違いなくその中の1人として立派に立っていたのです。
長男のクラスメートの子が代表として答辞。苦悩あり喜びあり濃密な時間を過ごし、それを言葉にするだけの力がなければ読めない感動的な文章でした。こんな仲間たちと3年間過ごさせてもらったのか… 卒業式は来校できなかった保護者さんにもYouTubeで配信されていてそれは会場にも流されていたのですが、実は長男が放送局のメンバーとして昨年から実現していたものでした。
式が終わった後の教室には保護者も入れて頂けました。先生とクラスメートが和気あいあいと思い出を語り合いギターで歌ったり、プレゼントを贈ったり。その輪の中で友人と親しく過ごす長男は家庭ではみることのない光を放ち本当にいきいきとしていました。家庭で見せるうだつの上がらない男子の姿では決してなかった。
ちょっと変わったやつですがもう何も心配はいらない。いろいろ苦労はするだろうけれど4月から家を離れて暮らすことになっても自分のペースで1歩1歩前へ進んでいける。そう確信した1日でした。心から「卒業おめでとう」と伝えたいと思います。
山田家では長女も中学校を卒業し十勝を旅立つことになりました。4月から突然夫婦2人だけの生活になってしまいます… 正直とてもさみしいですが夫婦仲良く楽しくやっていけるよういっそう努力をいたします。努力しないといけないですよね(笑)。
コロナ禍という特別な3年間、皆様のご家庭で子どもたちはどのような成長を見せてくれたでしょうか? 新たなフェーズに入るその前に振り返ってみると意外な発見があるかも知れません。
旅立ちの季節、ぜひそれをお子さんたちに伝えてみてはどうでしょうか? きっと子どもたちにとって大きな自信につながるのではないかと思うのです。
2023年3月
更別村診療所
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