2019年11月11日月曜日

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(通称 子宮頚がん予防ワクチン) 接種をお考えの方へ


子宮頚がんという女性特有のがんをご存じでしょうか? 日本では1年間に1万人の女性が発症し,2016年の子宮頚がんによる死亡は2710人. 2040歳代と若い人の死亡が多いのが特徴でその数は増加傾向にあります.
主な原因は性交渉によるHPV感染が原因とされていて,定期的な子宮がん検診とともに予防の切り札として2013年にHPVワクチンが定期接種化されました.
 ところが,ワクチン接種後にからだのあちこちに痛みが生じたり,手足が動かしにくくなるなどの「多様な症状」が見られたお子さんが複数いたことから,HPVワクチンは引き続き定期接種として無料で接種できますが積極的な接種をお勧めすることが控えられました.
その後の調査ではHPVワクチンの有効性がより確実になる一方で「多様な症状」との関連性は証明されていないのですが,マスコミ報道の過熱などにより,ほとんどのお子さんが接種していない状況が続いています.
「多様な症状」で苦しむ人がいる一方でワクチンを受けていれば予防できた子宮頚がんで苦しむ人・亡くなる若い女性も増えています.
このような現状をワクチンの対象年齢のお子さんのいるご家庭はほとんどご存じではないと考え,更別村診療所ではこのブログと更別村内ではリーフレットの形にして情報をお届けすることとしました.
定期接種の対象となる年齢は小学校6年生から高校1年生.3回の接種が必要で標準的には6か月かかります.
詳しい情報は以下のサイトをご利用下さい. 

 〇 日本プライマリ・ケア連合学会「こどもとおとなのワクチンサイト」 HPVワクチン
   ワクチン接種の効果やスケジュール,副反応に関する情報がご覧いただけます.

〇  日本プライマリ・ケア 連合学会「HPVワクチンの接種をお考えの方へ」
   HPVワクチンの日本における現状に関する情報がご覧いただけます.
  
「うちはどうしたらいいの?」気軽に受診,ご相談下さい.
ワクチンの相談だけの受診も歓迎です!
 更別村国民健康保険診療所 TEL 0155-52-2301





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