2019年5月26日日曜日

マダニは無理矢理とらないで! 〜診療所かわら版5月号より〜

暖かくなり、農作業や家庭菜園、山菜採りなどで草むらに入ることが多くなる季節ですね。この時期は、草むらにひそむマダニに咬まれる方が多くいます。
マダニが媒介する病気(日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群など)にならないために、予防法と対処法をお伝えします。

<予防法> マダニの活動が盛んな春から秋は要注意!
森林や草むら、やぶなど、マダニが多く生息する場所に行く時は、肌の露出を少なくする服装にしましょう。
  1.  長袖(シャツの裾はズボンの中に入れる)
  2.  長ズボン(ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる)
  3.  足を完全におおう靴(サンダルは避ける)
  4.  帽子、手袋、首にタオルを巻く など
服は、明るい色のもの(マダニを見つけやすい)やナイロン製など化学繊維素材のもの(マダニがつきにくい)がおすすめです。

<対処法>  早期発見・早期受診!
マダニは、人や動物に取りつくと皮膚にしっかりと口器を突き刺し、
長時間(数日~10日間以上)吸血しますが、マダニに咬まれても痛みがなく、気がつかない場合が多いです。早期発見するために、屋外活動後は入浴し、マダニに咬まれていないか確認してください。特に、わきの下、足のつけ根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などがポイントです。吸血中のマダニに気がついた場合、無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液が逆流したりする恐れがあるので、やめましょう。
○  マダニにかまれていることに気がついたら、日中に診療所を受診して下さい

マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱、食欲低下、嘔吐、下痢等の症状があった時には必ず診療所を受診してください.

医師  棟方 智子

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