しかし,メダルを獲得した選手に関する報道があふれ盛り上がる中で,何だか私の心の中に後ろめたい気持ちが生じてしまいました.影には成績を残せなかった多くの選手がいる.彼らだってオリンピックに出場するために,勝つために,死ぬほどの努力をしてきたはずです.そんなことを想像しながら「成功者」の美談や「努力すれば夢はかなう」的な報道に感じた若干の違和感について考えてみました.
大きな夢や目標をもって努力して,それがかなわなかった選手たちのそれからの生き方にこそ,私たちは教わることが多いのではないのかな,と.
夢や目標がかなわなかった選手たちにも,等しくやってくるのが明日という日です.どんぞこの気分で朝を迎えるのかも知れない.でもそこで人生は終わりではなくて,少しずつ立ち直って,新しい「道」を見つけているのじゃないだろうか?
それが前と同じ「道」かもしれないし,まったく別の「道」かも知れない.「道」がみつからずにしばらくグルグルすることもあるのかも知れない.そしてきっと,そんな選手たちを温かく見守って支えている人がいるのだと思います.
この春,節目を迎える皆さんにとっても同じではないのでしょうか? 大なり小なり夢や目標を持って実現したいのなら,やっぱり努力しなければかなわない.でも,「努力してもかなわないことがある」ということ.それでも次の「道」が与えられて生きていけるということ.そんな皆さんを見捨てることなく見守る人が必ずいるということ.
まだ,「夢も目標も見つかってないよ〜」人がいるかも知れません.それもありです.人生は長い.もやもや,グルグルしているうちに,きっと見えてくるはず.
最後に1つ.皆さんの存在そのものが私たち親,大人に「道」を与えてくれています.それってすごいことだと思います.
皆さんがちょっとだけ勇気を持って明日に向かっていけることを願って筆を置きます.
今年は説教じみてしまいました.すみません.
2018年3月
更別村診療所
山田康介
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