2018年12月30日日曜日

新年のご挨拶〜時代の変化〜

 30年続いた「平成」という時代が終わりを迎えようとしています。
 「昭和」から「平成」へ年号が変わったその時、私は中学3年生。
 世の中が大きく移り変わっていく様を目の当たりにしながら、まだその意味をよく理解できないまま大人へと向かっていったように思います。
 しかし「平成」は、私にとっては自身の人生のあり方を決定づける時代となりました。
 医師という職業に就き、「総合診療科」という日本においては全く新しい分野の専門医となったこと、そして更別村との出会い、家族とともにこの地で永く暮らすという決断、当時の上司の命に従い医師4年目で更別村診療所に赴任したとき、自分が医師としての人生の大半をこの村で過ごすことになろうとは思っていませんでした。
 気がつくと18年、「総合診療科の医師が地域に根付いたらこんなに地域がよくなるんだよ」ということを世に知らしめたくて走り続けてきました。この間に医療を取りまく環境は大きく変わってきました。医学の発展と高度化、少子高齢化を背景とした病院や診療所の機能分化の促進、地域包括ケアや在宅医療の推進が特徴的です。「治す医療から支える医療へ」などというキーワードもよく語られるようになり医療のあり方が問われる時代でしたが、そのような中で更別村は住民の皆様、そして大切な仲間に支えられ地域医療のモデル地域として全国的に知られる存在になりました。さて、次はどのような時代になるのでしょうか。
 更別村診療所は時代、環境の変化をしっかり捉えながら、これからも「まちのお医者さん」として発展を続けて参ります。
 皆様の新しい時代が幸多いことをお祈りして、新年のご挨拶とさせていただきます。

所長 山田康介

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