2023年1月7日土曜日

新年のご挨拶(診療所かわら版 1月号)


激動の2022年でした。

2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始しました。本格的な冬を迎えた今も戦闘が続き多くの人が苦しみと悲しみを抱えながら暮らしています。ヨーロッパで起きた戦争であるがゆえに日々の報道などから得られる情報が非常に生々しく、その理不尽さがリアルさをもって戦争を体験したことのない私に伝わってきました。

医師として人の命や人生に関わり毎日毎日あーでもない、こーでもないとこの地域で一緒に働く仲間と議論し努力を積み重ねていることが、たった1人の政治家のおろかな決断により無に帰してしまうのだろうか? そんな虚しさ、無力感を感じずにはいられませんでした。

国内に目を転じると新型コロナウイルスに振り回される毎日が今年も続きましたね。変異を繰り返しより多くの人が感染する一方で弱毒化が進んでいるようにみえます。長いトンネルの出口の薄明かりが見えてきた、そんな印象でしょうか。出口を抜けたその後の医療のありようはコロナ禍前とはまた違ったものになるでしょう。現在国ではコロナ禍で課題が浮き彫りになった「かかりつけ医機能」についての議論が進められております。

戦争やコロナ禍においては医療者1人の力は微力なものでしかありませんが、当診療所はどのようなことがあっても地域の皆さんに良質な「かかりつけ医機能」を提供しつづけてまいりたいと思います。

2023年もよろしくお願い申し上げます。


2023年1月1日

所長 山田康介

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