2015年7月13日月曜日

診療所は家庭医(総合診療医)の教育施設です 〜診療所かわら版 2015年7月号より〜

人口3300人の村の診療所に常勤の医師が4人いて,どんな健康問題であっても相談することができる.急病やけがのときは365日24時間診察を受けることができる.
当たり前のように感じられる更別村の医療ですが,実はこのような医療が受けられる地域は全国的にも非常にまれであることを,みなさんはご存じでしょうか?
これには実は秘密があります.
「医師の教育施設に認定されている」からなのです.
小規模なまちは昔から医師の確保に苦労してきました.通常,来てくれる医師は1人.しかも数年でいなくなってしまい安定しない.更別村もかつてはそうでした.
しかし,15年前.更別村は「日本プライマリ・ケア連合学会」が認定する家庭医(総合診療医)教育施設のトップランナー,北海道家庭医療学センターと医師派遣の契約を結び,同センターの家庭医(総合診療医)の教育を担うことになりました.
家庭医(総合診療医)を志す医学生,研修医,さらには家庭医(総合診療医)の専門医を取得した医師が絶えず出入りし,4人もの医師が常勤するようになったのです.
 熱意にあふれた彼・彼女らが更別の地で学ばせて頂いているともに,この地域の医療を支えています.私や棟方医師のような指導医クラスのベテラン医師に加えて若手の医師がいることで診療所はいつも活気があります.若手の医師は診察に少し時間がかかることもありますし,難しい健康問題をご相談頂くときには私がお手伝いしなければならない時もあります.それでも,彼ら・彼女らのおかげで更別村の医療が支えられ発展し続けているのだということを皆様にお伝えしたいと思います.
所長 山田康介

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